マーラータン(麻辣湯)と火鍋、どちらも中国発祥の痺れる辛さが美味しい料理です。
では、その二つはどのように違うのでしょう?
違いと共通点について調べてみました!
1.マーラータンと火鍋の定義
まずはそれぞれがどんなものかを確認していきます。
マーラータン(麻辣湯)は、言葉の意味としては花椒と唐辛子を使用したスープとなります。
実際には、花椒、唐辛子だけでなくたくさんの薬膳を使用したスープに、自分で好きな具材を入れ、麺(春雨)が入っています。
一方火鍋は、火鍋子(ホーコーツ)とも言われる鍋料理です。
中国では火をつけて煮込みながら食べる鍋=火鍋と呼ばれており、味などの特定の意味は持っていません。
しかし、日本では一般的に唐辛子や花椒を入れた麻辣スープの鍋が火鍋と言われていますね。
また、鍋を二つに仕切って片方に麻辣スープ、もう片方に白湯(パイタン)スープが入った鍋は鴛鴦火鍋(ユエンヤンホーコー)と呼び、これを火鍋としてイメージする方も多いと思います。
2.マーラータンと火鍋の違い
続いては麻辣湯(マーラータン)と火鍋の違いについて複数の観点から見ていきましょう。
①器の違い
大きな違いとして、マーラータンはどんぶりに入っており、火鍋は鍋からよそって食べるという違いがあります。
またそのためマーラータンは一人一杯食べるもので、火鍋は複数人で同じ鍋を食べます。
仕切り鍋 2~4人用 鴛鴦鍋 両手鍋 2食鍋 26CM卓上二食鍋 火鍋 2種類の…
辛さや具材などを自分の好きなようにアレンジできるのはマーラータンの良さかもしれません。
②発祥の違い
マーラータンの発祥は中国の四川省と言われています。
一方、火鍋の発祥は複数の説があります。
一つは、内モンゴルの羊肉料理から発展したというもの、もう一つは四川省の麻辣火鍋から発祥というものです。
四川料理は麻辣味が伝統的な特徴であり、どちらも同じ発祥である可能性もありますが、火鍋の起源はまだはっきりとはしていません。
また、現在も火鍋には複数の種類があります。
羊肉を使う北京の火鍋や、海鮮を使う広東火鍋、牛肉や鴨の血を使う香港火鍋、酸味のある台湾火鍋などなど。
起源の深さと、そこから派生していった種類の多さでは火鍋のほうが圧倒的軍配が上がります。
③入っている具材の違い
前述の通り、火鍋には複数の種類や地方による違いがありますが、ここでは主に日本で食べられるような火鍋について比較していきます。
マーラータンの具材は、野菜(チンゲン菜、白菜、もやしなど)、きのこ類、お肉類、海鮮(えび、ほたて、いかなど)、練り物(魚団子)や鴨の血などがあります。
自分で好きな具材を選んで入れるスタイルのお店が多く、好みに合わせて具材の選び方は何十通りもあります。
火鍋の具材は、お肉、野菜、きのこ、海鮮などが入っておりおおよそマーラータンで選べる具材と変わりません。
ただ火鍋は煮込みながらよそって食べるという特徴もあり、鍋に薬膳具材がそのまま浮かんでいることがあります。
クコの実やナツメといった漢方食材であることが多く、それらであれば食べることができるのだとか。
マーラータンのどんぶりスタイルに慣れていると、薬膳が入った状態の火鍋に少し驚くことがあるかもしれませんが、気になる方はかじってみてください。
④主食の違い
マーラータンの主食は、春雨がスタンダードで、中華麺や刀削麺、米粉麺などが選べることもあります。
種類は違えど、基本は麺が入っています。
一方火鍋の主食(というより〆になりますが)は麺もご飯もどちらもあります。
ご飯を入れて雑炊スタイルの〆は日本でもかなりおなじみのしめ方ですよね。
麺は、ラーメン、うどん、米粉麺、刀削麺などさまざま。
もちろん春雨を入れることもあるみたいです。
主食に関しても火鍋のほうがバリエーションが豊富ですね。
まとめ
ここまで、マーラータンと火鍋の違いを見てきました。
まとめると次のようになります。
- 麻辣湯はどんぶりで、火鍋は鍋に入っている
- 麻辣湯のルーツは四川、火鍋のルーツはさまざま
- 火鍋は今も地方によって複数の種類がある
- 麻辣湯の主食は春雨、火鍋の〆はご飯や麺などいろいろ
どちらにもそれぞれの良さがあり、食べられるシチュエーションなども違うかもしれませんね。
理解を深めてどちらも美味しく楽しみましょう!
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